地平線効果
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地平線効果(または水平線効果)とは、各探索法において 「もう少し先まで読んだら正しい評価が得られるのに、途中で探索を打ち切ったため、 得られた評価と実際の評価に大きな差が出る」現象のことを言います。 下の図を例に説明してみましょう。
図1:black to move 8 7 6 5 4 3 2 1 a b c d e f g h この図は有名な手筋で、黒が変な手を指したら
2.Nf7+ Kg8 3.Nh6++ Kh8 4.Qg8+! Rxg8 5.Nf7#
となります。そのため、通常であれば黒はgポーンやhポーンを突くなどして狙いを防ぎます。 ところが、もしコンピュータの先読み手数が4手(将棋で言う7手)であれば、 4...Rxg8で探索を打ち切り5.Nf7#を見つけることができないため、 2.Nf7+を実際よりずっと小さく評価してしまいます。地平線効果とは実に厄介な問題で、「深さdまで探索する」とdを固定する限り、 d+1手以後で地平線効果が現れてしまう可能性があるのです。 そのため一般的には、チェスコンピュータは様々な方法で深さを固定せずに探索するように作られています。
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