最終更新日:2004/12/12
明智警視の優雅なる事件簿
〜はじめに〜
最近、チェスの出てきた映画を検証して、その中で出てきた局面をいろいろ考察するということがはやっているようです。
今回はその第2段として、「金田一少年の事件簿」に登場した話「死者のチェックメイト」について検証していきます。
かなり長文になってしまったので、暇があるときに少しづつ読んでいってください。
検証したのは単行本「明智警視の優雅なる事件簿」です。B●●K ●FF(伏字になってない(笑))で
100円で売っていたので買ってきました。皆さんも探してみてはいかが?
大雑把なストーリーは以下のようになります。
舞台はラスベガス。金田一少年のライバルである明智刑事(当時)がチェスの世界選手権に参加しているときにその事件は起きた。
選手権参加者の舟木が、同参加者のゴールドマンが不正を行なっていることに気付き、そのことをゴールドマンに指摘する。
不正の発覚を恐れたゴールドマンは、側にあった置物で舟木を撲殺してしまう・・・。
さて、まずいくつかの情報を整理しておきましょう。
まずしっかりと抑えておかなければいけないのは、本ストーリーはあくまでもフィクションであるということです。
たとえどんなに現実と酷似した設定が出たとしてもフィクションなのです。
ですが、検証の都合上現実と酷似している点については現実と同等であると仮定します。
そうしないと話が進みませんから。
次に、本ストーリーの犯人役であるケネス・ゴールドマンの実力を推定してみます。
「俺がチェス連盟に告発するまでだ!」(98ページ3コマ目)
「’91年の世界選手権優勝の実績を持つ・・・」(104ページ5コマ目)
1つ目は舟木がゴールドマンの不正を非難しているシーン、2つ目はゴールドマンの紹介シーンです。
これらから分かることは、ゴールドマンは世界選手権で優勝する実力があり、チェス連盟に不正を告発されて困る程度の立場であるということです。
これらから、現実世界で言えばゴールドマンはGMクラスの実力があるものと思われます。
一方、本ストーリーの主人公である明智刑事の実力はどうでしょうか。
「アケチ・ケンゴ勝利です!」(149ページ2コマ目)
これは、準決勝で明智刑事がゴールドマンに対して勝利を収めたシーンです。
世界選手権をトーナメント形式で行なう点はやや疑問が残りますが、まぁフィクションということで良しとしましょう。
で、肝心の明智刑事の実力ですが、世界選手権の準決勝で勝利を収めることができる点、
GMクラスの実力を持つゴールドマンに対して勝利できる点(本当は少し違うのですが)から、
どう少なく見積もってもIMクラス、多分GMクラスの実力はあると思われます。
以上のことを踏まえて、次からストーリー中に出てくるチェス情報について検証していきたいと思います。
1.局面検証
2.重箱の隅
3.監修者はいるのか
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